大山康晴十五世名人と升田幸三実力制第四代名人、ともに不世出の大棋士であるが、物事の本質を捉える点でも名人だったといえる。
この二人がコンピュータ将棋について、どのように考えていたか。
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大山康晴十五世名人
「人間が負けるに決まってるじゃないか」
(東公平「升田式石田流の時代」より)
大山名人はコンピュータに将棋をやらせることに反対して「人間が負けるに決まってるじゃないか」と予言していた。
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升田幸三実力制第四代名人
「プロの五段ぐらいまでは行くだろうな。ボクらが一生けんめい教えたら、どういうことになるか分からんが…」
(青野照市九段「勝負の視点」より)
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升田幸三実力制第四代名人のコメントは1968年の将棋年鑑に掲載されていたという。大山十五世名人のコメントもほぼ同時期のものと思われる。
IBMの古典的名機であるSystem/370が登場する以前の時代の予言だから、なおのこと凄いと思う。
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