森下卓八段(当時)の金言

今日は社会人団体リーグ戦。

実戦感覚を戻すために将棋倶楽部24で5局ほど対局したが、勝つ時は相手の時間切れで、負ける時はトン死。良くないパターンだ。

今日は自戒の意味も込めて。

近代将棋1996年1月号、故・池崎和記さんの「福島村日記」より。

 早朝、森下八段から電話。コーヒーの誘いである。前日は順位戦の対局というのに、例によって元気。

 私は午後から所用で東京に行くことになっていた。喫茶店でそう言うと「私もきょう帰りますから一緒にどうですか」と森下さん。それまで時間はたっぷりあるので、京都でうどんを食べようということになった。祇園に森下さんのお気に入りの店があるのだ。

 そういえば森下さんとは三週間前にも京都でデート(?)して、そのときは喫茶店で二軒ハシゴした。

 それにしても彼はなぜ京都が好きなんだろう。「ひょっとして、いい人がいるのでは」とたずねると「いえいえ、それはありません」。「この間、居酒屋の主人から面白い話を聞きましてね」と、うどんを食べながら森下さんがいう。

 世の中に”なぜ、まずい店があるか”という話で、居酒屋の主人は三つ理由を挙げたという。答えは、①やる気がない、②当人がうまいと思っている、③味見がいいかげんである。

 ちなみに③は部分的な味見のことを指すらしく、三、四日に一回くらいは全部食べないとダメなんだそうだ。

 なかなか説得力のある話である。言い換えれば①情熱の欠如、②は錯覚、③は準備不足(あるいは手抜き)、ということになろう。

 私が「なるほどねェ」と言うと、森下さんは「将棋も一緒ですよね」。どうやら彼は、これを言いたかったらしい。

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今日の私の秘策は、昼食でミニかきあげ丼セットを注文することと、4局目の前にペプシエナジーコーラ(ローヤルゼリー入り)を飲むこと。

先月はこの取り合わせで3勝1敗の成績をあげることができたのだ。

(しかし、これでは森下九段の金言が何も活かされていない)