将棋世界1995年3月号、読者が作る声のページ「LETTER PLAZA」より。
質問
はじめまして。
公文式の羽生名人のCMでひとめ惚れした18歳の高校生です。
CMを見る前は熱狂的なF1ファンだった私。将棋なんて全く知りませんし将棋の情報も公文式のCMが初めてというほど…。情報がほしくて今日やっと将棋世界を手に入れたばかりです。
そこで質問なのですが、
- 棋士のサインってありますか?また、いつどこでどんな時に求めるものですか?
- 羽生名人への手紙はどこへ送るのですか?
- 羽生名人のファンクラブのようなものってありますか?
- 羽生名人に会うにはどうすればいいのですか?
- 羽生名人のプロフィールを教えて下さい。
以上です。羽生名人の真剣できれいな瞳を見て将棋に興味を持ちました。奥深くて素晴らしいものと聞いています。私も将棋を始めてみたいと思っています。
(静岡県 T子さん)
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(編集部より)
お答えします。
- サイン色紙等を将棋会館(日本将棋連盟の本部)で売っています。また棋士のサイン会は、各地のデパートで行われる将棋まつりで開かれます。
- ファンレターは日本将棋連盟気付で送って下さい(住所は本誌258ページ)
- ファンクラブはありません。
- 将棋まつりやタイトル戦の公開対局等のイベントで生で観ることができます。
- 昭和45年9月27日生まれ。実家は八王子市。昭和60年四段へ昇段、プロ棋士に。平成元年、初のタイトル竜王を獲得。平成6年、名人獲得。本年1月現在、タイトル6つを保持。
以上、簡単ですが、詳しいことは本誌を隅々まで目を通していただければ、段々分かっていただけるでしょう。
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T子さんの「情報がほしくて今日やっと将棋世界を手に入れたばかりです」という健気さがとても泣かせる。
将棋世界編集部の、「詳しいことは本誌を隅々まで目を通していただければ、段々分かっていただけるでしょう」という微妙な回答も絶妙だ。
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それにしても、将棋世界が創刊以来はもちろんのこと、日本将棋連盟が発足以来、女子高生からこのような手紙が届いたのはほとんど初めてのことだったのではないだろうか。
そういった意味でも、羽生善治五冠(当時)のCM出演によるインパクトは、将棋界にとってエポックメイキングなことであったと言える。
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T子さんが見た1994年~1995年の公文式のCM→いいなCM 日本公文教育研究会 公文式 羽生善治