昨日は、NHK将棋講座2016年6月号の発売日。
◯表紙は久保利明九段
◯グラビアは「第66回NHK杯戦スタート」。NHK杯戦の緊張感溢れる予選対局の模様と新司会者の藤田綾女流初段へのインタビュー。
◯「あなたの知っている/知らない」は、久保利明九段。最近は「さばきのアーティスト」をもじって「粘りのアーティスト」とも言われるという久保九段。久保九段自らを語る、編集部からの質問、前回登場の室田伊緒女流二段からの質問、次回登場の菅井竜也七段が久保九段を語るの四部構成。ある棋士にマラソンで負けてショックを受けた久保九段。ある棋士とは、スポーツとは縁がなさそうな意外な棋士。
◯村山慈明七段の「村山慈明の知って得する序盤術」は角交換振り飛車特集。個人的にも覚えておきたいテーマで、放送がかなり楽しみ。
◯NHK杯「予選激闘の記」NHKへの道。関東編は君島俊介さん、関西編は野間俊克指導棋士六段による力作レポート。
◯後藤元気さんの「渋谷系日誌」は、師匠と初出場の弟子がテーマ。近藤誠也四段、石井健太郎四段、斎藤慎太郎六段。そして解説を務めた近藤四段の兄弟子の渡辺明竜王、石井四段の師匠の所司和晴七段、斎藤六段の師匠の畠山鎮七段。それぞれの同門、師弟関係について語られる。初登場の藤田綾女流初段、井道千尋女流初段、飯野愛女流1級の新メンバーのことも。
◯リバイバルNHK杯伝説の名勝負は、1994年度1回戦の清水市代女流王位-平藤真吾四段戦。観戦記は小室明さん。観戦記部分と下段のエピソード部分に別れた構成で、とても斬新に見える。
◯棋戦プレイバックは、朝日新聞の深松真司さんによる第74期A級順位戦最終局。今読んでもドキドキしてしまう。
◯船江恒平五段の「加古川だより」は、都成竜馬新四段のことと突然退会した奨励会員(三段)のこと。そして詰将棋の講座。
◯別冊付録は、後藤元気さんによる「出場棋士名鑑」。今期NHK杯本戦出場棋士のプロフィール。各棋士につけられたキャッチフレーズとメモがとにかく面白い。笑えるもの、苦心の跡が見えるもの、なるほどと思うものなど多数。
NHK杯戦観戦記
◯1回戦第1局 船江恒平五段-近藤誠也四段
「プロ棋士として」 自戦記:近藤誠也四段
◯1回戦第2局 大石直嗣六段-石井健太郎四段
「168手の大熱戦」 自戦記:石井健太郎四段
◯1回戦第3局 平藤眞吾七段-斎藤慎太郎六段
「火花散る技の掛け合い」 観戦記:私
◯1回戦第4局 伊藤博文六段-増田康宏四段
「忘れられない対局」 観戦記:大川慎太郎さん
ということで、今月号には私が書いた観戦記(平藤眞吾七段-斎藤慎太郎六段戦)が掲載されています。
力戦型からの華々しい攻防。斎藤慎太郎六段の師匠である畠山鎮七段の一手ごとに心揺れる名解説。テレビには映らないエピソード。
行数の関係から、平藤眞吾七段の愛犬のショコラちゃん(ミニチュアダックスフンド、雌、8歳)のことを盛り込めなかったことは心残りですが、皆さまにお楽しみいただけると思います。
NHK将棋講座2016年6月号、面白い記事が満載ですので、ぜひご覧ください。