今日はA級順位戦8回戦一斉対局の日。
ラス前であり、名人挑戦者が決まるわけでもないのだが、今日の対局はそれぞれの棋士にとって大きな意味を持つ。
(対戦の左側の棋士が先手)
三浦弘行八段-谷川浩司九段戦
5勝2敗のトップ同士の戦い。
勝てば名人挑戦に大きく近づき、最悪の場合でもプレーオフには必ず出場できる。
負けると最終局に勝ったとしても他力でのプレーオフ出場になってしまう。
この差は大きい。
丸山忠久九段-郷田真隆九段戦
4勝3敗同士の戦い。
勝てば、他力ながらプレーオフ出場の夢が残る。
負けるとプレーオフの目はなくなる。
この差も大きい。
木村一基八段-森内俊之九段戦
木村八段が3勝4敗、森内九段が4勝3敗。
木村八段が勝てば降級の心配がなくなる。負けると降級の可能性が残るが、藤井九段も敗れた場合は木村八段の降級がなくなる。
森内九段が勝てば、他力ながらプレーオフ出場の夢が残る。負けるとプレーオフの可能性がなくなる。
高橋道雄九段-井上慶太八段戦
高橋九段が4勝3敗、井上八段が3勝4敗。
高橋九段が勝てば、他力ながらプレーオフ出場の可能性が残るとともに、降級がなくなる。負けるとプレーオフの可能性がなくなるとともに、藤井九段、木村八段がともに勝った場合は降級の可能性を持ち続けることになる。
井上八段が勝てば、最終戦で自力で降級を免れることができるとともに、藤井九段が敗れた場合に降級がなくなる。負けると降級の可能性を持ち続けることになり最終戦も他力になってしまう。
藤井猛九段-佐藤康光九段戦
藤井九段が2勝6敗、佐藤九段が1勝7敗。
藤井九段が勝てば、他力ながら降級を免れる可能性が残る。負けて、木村八段か井上八段のどちらかが勝った場合は降級が決定。木村八段も井上八段も敗れた場合は、最終戦で藤井九段(対森内九段戦)が勝ち、井上八段(対木村八段戦)が敗れた場合のみ、降級を免れることができる。
佐藤九段が勝てば、木村八段と井上八段がともに勝った場合以外は、他力ながら降級を免れる可能性が残る。木村八段と井上八段がともに敗れた場合、最終戦は木村八段-井上八段戦なので、順位の関係から自力で降級を免れることができる。
負けると降級が決定。
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書いていて胸が苦しくなりそうになる。
やはり勝負の世界は厳しい。順位も大きい。