将棋ペンクラブ会報2010年春号

先週の土曜日は、将棋ペンクラブ会報春号の発送の日だった。

今回の会報は66ページで、内容は次の通り。

新春対談

ゲストは作家で、前・将棋ペンクラブ会長の高田宏さん。

ホストは木村晋介弁護士。

将棋の中の文芸、作品を作る際のプロセスなど貴重なことが語られている。

第6回将棋寄席

一公の将棋雑記のOさんによる将棋寄席レポート。

非常によくまとめられている。

写真でバトルロイヤル風間さんが持っているのは、羽生善治四冠夫妻に男の子が生まれたら、このような顔の子になるだろうという似顔絵。

「将棋寄席」あれこれ

女流カメラマンのみみマルコさんによる将棋寄席寸評集。私との対談形式になっており、これは将棋寄席三次会の浅草の居酒屋での会話が元になっている。

執筆者名に私も連なっているが、私は内容の確認をしただけなので、私は恐縮をしている最中。

将棋人生のはじまり

湯川寿香さんによる新連載1回目。

湯川寿香さんは藤内門下で元・奨励会二段のアマ強豪。内藤國雄九段の兄弟子にあたり、若い頃の小池重明氏の将棋の師匠で、多くのアマ強豪なども育てている。

その湯川寿香さんの自伝的小説が「将棋人生のはじまり」。

1回目も十分に面白いが、2回目以降が数倍面白くなる。

小説とはいうものの、ほとんど自伝であると思われる。

バトルロイヤル風間さんがイラストを描いており、今回は少年時代の加藤一二三九段、有吉道夫九段の似顔絵などが載っている。

バトルさんは、80歳の人の60年前の若い頃の似顔絵を描くというような技も持っており、老人ホームの慰問などでは大いに喜ばれている。

バトルさんのイラストも必見。

池崎和記さんを偲んで

中野隆義さんによる追悼文。

池崎さんの観戦記者としての初仕事は1980年頃の近代将棋若獅子戦。

当時、近代将棋の編集者で、その時以来の付き合いの中野さんの文章が、とても泣かせる。

新井田基信さんを偲んで

今回の会報の印刷ギリギリの締め切りが2月20日、新井田さんが亡くなられたのが2月19日。

2月19日の深夜、湯川博士・恵子さんから連絡があり、会報へ載せる新井田さんの追悼文を翌日までに書いてほしいとの依頼。

2月19日の晩に、このブログへ新井田さんの訃報のことを書いたことが、私への連絡のきっかけだった。

新井田さんにお会いしたことがない私が追悼文を書くのは申し訳ないと感じたが、今回の会報に間に合わせるには書くしかないと思い、書くことにした。

北海道将棋連盟道場日誌を通しての新井田さんや、「新井田基信」のキーワードでのGoogleなどの検索エンジンからのこのブログへのアクセス数が急増したことなど、私が書けることを盛り込んだつもりだ。

6月発行の会報に、将棋ジャーナル以来の付き合いの湯川博士さんが、新井田さんの思い出話を書くことになっている。

飛車落ち快勝譜

依田有司六段の「依田将棋教室」に通われている相模原市の藤井さんによる自戦記。

山口瞳「血涙十番勝負」の▲6五歩位取り戦法を用いて、54手で下手が勝った快勝譜。

本当に気持のいい勝ち方だ。

青春の坂道

私の原稿。

中学生時代の私に対する鎮魂歌。

自虐ネタとも言うのかもしれない。

高校生との対戦

広告会社勤務で作家の榊原さんの作品。

高校生に将棋で負けたものの、若いエネルギー・燃えるような刺激を得た体験記。

岸日記

「岸日記」の東野さんの久々の投稿。

将棋の概念、素晴らしさが述べられている。

2030年の縁台将棋(小説)

将棋ペンクラブ幹事の荒幡さんの作品。

20年後の会社での、仕事中あるいは昼休み中の同僚との将棋対局。

荒幡さんは鉄道ネタ(東武東上線)で今度、本を出版する。

オレたち将棋んゾンビ⑤

締切の都合で勝ち負けにより2通り用意していて使えなかったほうのネタや、やりすぎと思い自粛したネタに日の目を当てるバトルロイヤル風間さんの4コママンガ連載。

今回は、2009年王位戦で木村一基八段が王位を獲得していた場合の2作、名人戦での郷田真隆九段ネタの1作。

会員の声

会員の方々からの通信欄。有り難い言葉が多い。