近代将棋1982年2月号、木屋太二さんの米長邦雄棋王-小島一宏アマ五段(角落)観戦記「勝利を呼んだ米長玉」より。
米長棋王の内弟子、林葉直子ちゃんがこのほど奨励会で4級へ昇級した。棋王がうれしそうにいう。
「昇級したら何が欲しいときいたんですよ。そうしたら寺尾聰のサインが欲しいっていうんですよ。約束した途端に10連勝しちゃいましてね。女の子には百の説教よりもああいうもののほうが効き目があるんですかね」
それで今度、直子ちゃんのためにある雑誌で寺尾聰と一緒に写真をとることにしたと棋王。直子ちゃんはたのきん世代かと思ったら中年好みなんですね。
(以下略)
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寺尾聰さんが「ルビーの指輪」の大ヒットで日本レコード大賞を獲得する直前、『西部警察』でも活躍中の頃。
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考えてみると、芸能人のサインは名前だけ。
棋士の揮毫は何かの言葉と名前。
どのような歴史があって、棋士が何かの言葉を書くようになったのかは個人的にはわからない。
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それにしても、サインで奨励会10連勝できるのなら、これほど安い起爆剤はないとも言える。
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ただし、これも米長邦雄永世棋聖流の冗談の可能性もあるので、本当のことかどうかは何とも言えないところだと思う。