王将戦第2局と女流名人位戦第2局

王将戦第2局は、手に汗握る大熱戦だった。

ハラハラするような終盤の攻防が、終わってみると一手差よりも多い手数の開き。羽生善治王将の絶妙な終盤術が印象的だった。

「王の早逃げ八手の得」の格言も痛感させられる。

なお、中継ブログに感想戦メモが局後に掲載されている。これは非常に画期的なことだと思う。

青葉記者は、打ち上げ中、あるいは打ち上げ終了後の時間にこれらの作業を行っているわけで、本当に頭が下がる思いだ。

ところで、王将戦第2局の昼食は、羽生善治王将が「天ぷらうどん」と「カレーライス」、久保利明棋王が「天ぷら定食」と「幕の内弁当」。

羽生王将の「天ぷらうどん」だけが予想通りだった。

一日目だけとはいえ、第1局に続いて当てることができたのは、個人的には結構嬉しい。

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女流名人位戦第2局は、里見香奈倉敷藤花が老獪としか表現ができない指し回しで見事に勝ち、女流名人位獲得にリーチをかけた。

2月10日の第3局(東京将棋会館)からはマスコミ各社が多数取材に駆けつけることだろう。

ニュースバリューはかなり高いのではないかと思う。

ところで、先週の記事の中の河口俊彦七段の言葉、

「棋士心理とは不思議なもので、危険がほんの僅かであるほど、ふるえが大きい」

これは、第3局の里見倉敷藤花の状況にも当てはまる。

女流名人位獲得目前のプレッシャーや様々な思い、これらと無関係に伸び伸びと指せれば里見香奈新女流名人が誕生する可能性が高い。

逆にいえば、百戦錬磨の清水市代女流名人は第3局は開き直ってくるわけなので、第3局だけに関していえば、逆説的だが、心理的には清水女流名人に有利な環境で対局は開始されると思う。

清水市代女流名人が本当に開き直れるかどうかという問題も残っている。

そういう意味でも第3局は見逃せない。

ところで、第2局の両対局者の昼食は幕の内弁当。

ものの見事にはずれた。

第3局は東京将棋会館なので、これはこれで昼食予想がとても難しそうだ。