深夜特急(itumonさん)

私は、itumonさんのtwitterをいつも拝見している。

中継での指し手の解釈、戦法の解説や、ネットで公開されている普通では気がつかないような最新情報を伝えてくれているのが、とても有り難い。

そのような私が、さっき知ったことだが、itumonさんがブログを開始していたようだ。

何かテーマがあった時だけの更新頻度のようだが、見逃せないと思う。

itumonさんのブログ

更に、itumonさんのtwitterで知ったことだが、朝日新聞の記事の紹介で、羽生善治名人のお勧めの本の一つは、沢木耕太郎さんの『深夜特急』(新潮文庫)だという。

この本は私も大好きだった。

ハードカバーの第3巻がなかなか出なかったので、当時はかなりの飢餓感に襲われたものだ。

若い頃、女性に「死ぬほど絶対に面白い本を教えて」と聞かれた時、阿刀田高の初・中期の多数の作品と、司馬遼太郎の「坂の上の雲」「項羽と劉邦」「関ヶ原」、沢木耕太郎「深夜特急シリーズ」を紹介した。

どうも、女性には司馬遼太郎は受けないようで、愛媛県出身の素敵な女性に「坂の上の雲(1)」を進呈したが、途中で読むのをやめてしまったようだ。

中国の素敵な女性にも「項羽と劉邦」を勧めたが、漢字が日式で難しいので、読みづらいということだった。

そういう中で、女性に最も、間違いなく受けたのが「深夜特急シリーズ」だった。

本も完璧だが、1996年から年に1回ペースで3回に渡ってテレビ朝日系で放送された「劇的紀行 深夜特急」も最高だった。

デリー(実際には香港がスタート)から乗合バスだけでロンドンへ向かうという、沢木耕太郎の実体験紀行文。

主演は大沢たかお。

音楽も良かった。主題歌は井上陽水の「積み荷のない船」。

私は井上陽水には興味がないほうなのだが、この時の音楽は、映像とマッチしていて感動だった。シンガポールでの夕陽が沈み行くシ-ンで、この曲が流れたときは悲しい訳でもないのに涙が出た。

映画の「ニュー・シネマ・パラダイス」と同様、悲しいシーンでもないのに泣けるというのは、極めて上質な映像といえる。

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