映画の広告コピーであれば、「全米が驚いた次の一手」とでも言いたくなるような、私がとにかく驚いた次の一手。
将棋マガジン1988年5月号、「懸賞 次の一手」より。
出題は不思議流・受ける青春の中村修王将(当時)。
〔ヒント〕三手一組の勝負手があります。
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じっくり考えたいという方もいらっしゃると思うので、解答がすぐに見えないように、別の話題を。
まずは、バトルロイヤル風間さんのブログの広島の将棋ファンリクエスト似顔絵シリーズ。
今回は、米長邦雄永世棋聖誕生の時のイラスト。1984年度後期、米長邦雄棋聖-中村修六段戦。
中村修六段は、白面の貴公子美男子いい男、と言われていたという。まさにそういう雰囲気の似顔絵になっている。
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続いて、週刊将棋2005年新年号用の元原稿を懐かしむバトルさんの似顔絵シリーズから。
女流棋士の似顔絵を、いつもとは違った角度から描く。
(1)おっとりした感じの中井広恵女流六段
バトルさんのコメントは、「歳とるだけいい女になる。美人になる。珍しいお方です」
(2)あっさり風に描かれた矢内理絵子女流四段
バトルさんのイメージは、少年と少女の中間のような雰囲気。
(3)子供っぽく描かれた千葉涼子女流四段
バトルさんのイメージは、喋りの切れる将棋の強い子の雰囲気。
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なでしこジャパンの優勝は非常に感動的だった。
ほとんどサッカーに興味のない私でさえ、PK戦の最中はテレビに向かって声を出していたほどだ。
ところで、なでしこジャパンのキャプテンで大活躍をした澤穂希選手は、中倉宏美女流二段と中学の同級生。
中倉宏美女流二段のtwitterより。
2011.07.18 09:45
あきらめないことの大切さ、教えてくれたなー、感動。 同級生の澤さん。本当にすごい。 府中五中の誇りです。
HIromiPDG
2011.07.18 11:11
当時からとってもカッコ良かったですが、こうして、脚光を浴びるまでには、相当の努力と苦労を重ねてきたのだろうと、、。そんな思いを勝手に馳せてます。
とても素晴らしいことだ。
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さて、冒頭の次の一手の解答は、▲5六金。
玉のコビンを守る金を敵に捧げる、考えられない一手。
馬のラインに入っているので、自分の目を自分で突き刺すような感覚に襲われる。
この手以外は△8六歩からの詰めろが早く一手負けだという。
後手の当然の△同歩に▲6七歩!(下図)
△5七歩成には▲同角で、合駒が悪く詰み。それ以外の手なら▲5六銀で、変化はあっても先手の勝ち。
言われてみればなるほどの絶妙手だが、▲5六金から▲6七歩の感覚が不思議過ぎる。非常に不思議だ。
”不思議流”、”受ける青春”とは、このようなことなのかと実感した。