棋士室の財布

将棋マガジン1995年10月号、鹿野圭生女流初段(当時)の「タマの目」より。

☆財布(棋士室にて)

タマ「あれ、こんなところに財布が落ちてる。もらっとこかな」

奨励会員「それは、多分置いてるんやと思いますよ」

タマ「そう? どれどれ、お、結構ぶ厚い、誰のかな?」

神崎六段「隣の人しかありえへんでしょ」

タマ「ん? ああ村山君のか」

村山八段「はあ、まあ」

神崎六段「ぶ厚い財布と言えば亡くなった板谷先生の財布はすごかったですよ。これ位ありましたよ(と言って駒箱を縦に置く)」

タマ「でも鎮君(畠山五段)の財布もすごいよ。レシートに会員証に領収書。で、むっちゃぶ厚い」

(村山八段は東京に引っ越しましたがときどきフラッと大阪に現れます)

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1万円札の厚さは約0.1mmという。

そして、駒箱の大きさの一例としては110x110x75(単位mm)。

縦にした駒箱は110mm。財布自体の厚さを20mmとして、札の厚さは90mm。

この場合だと、新札で900万円相当ということになる。

古い札だったとしても400万円は固い。

故・板谷進九段は、将棋盤や駒にも造詣が深かった。

将棋盤を買いに行く直前の財布だとすると、考えられないこともない厚さかもしれない。