「屋敷七段にはビックリしました」

将棋世界2000年9月号、滝澤修司さんの編集後記より。

 家でゴロゴロしていると「棋士の北浜ですが、今度東京競馬場の特別室に行くのですがいかがですか」と嬉しいお誘いの電話が。当日は屋敷七段や久保六段もいて楽しい時間を過ごせました。ただ競馬のお昼休みに多摩川競艇に行って帰ってくる、屋敷七段にはビックリしました。

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東京競馬場も多摩川競艇も同じ府中市内にあり、調べてみると、東京競馬場から多摩川競艇へはタクシーに乗って660円 ~ 730円の距離、歩くと約20分。

屋敷伸之七段(当時)はきっとタクシーで往復したのだと思うが、もし徒歩で往復して時間内に戻ってきていたとしたら、それこそまさしく忍者だ。

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新橋の居酒屋で仲間と飲んでいて、「1時間だけ姿を消します」と言って一人、馴染みの銀座の酒場に顔を出して、すぐに舞い戻ってくるような感覚。

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屋敷九段のこのような競艇愛の積み重ねが知られるところとなり、2013年に屋敷九段は公益社団法人 日本モーターボート選手会の外部理事に就任している。

理事の顔ぶれで競艇界以外からは屋敷九段だけなので、本当に凄いことだと思う。

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屋敷九段の競艇愛溢れる自戦記。

屋敷伸之七段(当時)の奇想天外自戦記